里と深山のあいだの里山
里山マインドとは,ストレス社会を生きる私たちが大切にしたい心理を象徴的に表すために作った造語です。
数回にわたり,この里山マインドによるストレスマネジメントについて書いてみようと思います。
里山とは人が暮らす里と深い山との中間の領域のことで,人が手を入れ整備しながら自然の恵みを得ることができる場所です。最近SDGsが叫ばれるようになってきて,里山の働きが再認識されてきましたね。
人の手が加えられなくなった里山は,里と深山を分断してしまいます。山道は藪で覆われ深山に入る道がわからなくなってしまいます。また,本来深山に暮らす動物たちが里まで下りてきて田畑を荒らします。自然は危険な場所となり自然の智慧を活かし調和しながら生きる力が薄らいでいってしまいます。
こうした生活環境と心の環境を重ねて「里」「深山」「里山」のマインドを考えてみましょう。
「里マインド」は,現実社会や日常生活で考え感じ行動する心であり,心理学では意識と呼ばれる心です。現代社会で重視されている科学的と呼ばれる考え方も里マインドです。
一方,深い山奥のような心「深山マインド」は,無意識や深層心理と呼ばれる心であり,夢やイメージ,共時性(偶然とはとても思えないような不思議を感じる偶然のこと)といった現象を大切にするマインドです。
つづく